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第19回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 脳・人工知能とアナログ計算・量子計算

2017-05-09(火)18:30 - 20:40

ラゾーナ川崎東芝ビル 15F

神奈川県川崎市幸区堀川町72番地34

John von Neumann Yutarou  Ohira 森屋 優 北島 哲郎 Leo Uno Yoshinori Nomura 田尻健斗 佐々木 杏民 Tomoko  Uemura 小橋俊介 吉田誠 吉田慶一郎 Toshimitsu Miyachi dai kantoh 松留 貴文 Mio Ohmura + 312人の参加者
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第19回 全脳アーキテクチャ勉強会

脳はアナログ計算機であり、アナログ計算機とデジタル計算機は理論的にどのような違いがあるのか、デジタル計算機の能力を超えるとしたらどのような前提が必要でしょうか。

また、脳はおそらく複数の機械学習アルゴリズムを巧妙に組み合わせた情報処理装置であり、脳の機能を再現させるためには機械学習アルゴリズムを高速に動作させる技術が必要です。

アナログ計算や、最近注目を集める量子計算は、機械学習技術の高速化にどう役立つ可能性があるでしょうか。これらの話題ついて、専門の先生方にご講演していただき、理解を深めようというのが今回の目的です。

勉強会開催詳細

  • 日 時:2017年5月9日(火)18:30-20:40(18:00 開場)
  • 場 所:株式会社 東芝
    神奈川県川崎市幸区堀川町72番地34 ラゾーナ川崎東芝ビル 15F
    (株式会社 東芝様のご厚意による会場ご提供)
    ※ 入場時のご注意:受付は 3F にあります
  • 定 員:学生枠 40名 一般枠 320名
  • 参加費:無料
  • 主 催:NPO 法人 全脳アーキテクチャ・イニシアティブ
  • 後 援:株式会社 ドワンゴ
  • 懇親会について:勉強会終了後、懇親会を開催いたします

講演スケジュール

時間 内容 講演者
17:50 開場
18:30 株式会社 東芝様よりごあいさつ
18:35 趣旨説明 一杉裕志(産総研)
18:40 アナログ計算機と計算可能性 河村彰星(東京大学)
19:20 サポーター募集のお知らせ
19:25 休憩
19:40 創設賛助会員様よりプレゼンテーション 壹岐太一(Nextremer)
19:45 量子アニーリングのこれまでとこれから 田中宗(早稲田大学)
20:25 全体討論
20:40 終了

河村彰星氏

  • 御略歴

平成23年トロント大学計算機科学系博士課程修了(PhD)。東京大学情報理工学系研究科助教を経て27年より東京大学総合文化研究科講師。専門は計算量理論、数理論理学、情報数理、アルゴリズム工学

  • 講演概要

「アナログ計算機と計算可能性」

チューリング機械などによる計算可能性と計算量の理論は、情報処理を離散的・記号的操作の集まりと考えることで、実際のデジタル計算機の能力と限界について厳密な説明を与えている(強いチャーチのテーゼ)。一方、自然界でなされる情報処理全般を考えるならば、連続的に変化する実数値の物理量を用いることで、記号的処理を超えた強力な計算ができるかもしれないという考えもあり得るだろう。伝統的な計算理論は、このような広い意味での情報処理の限界をも、正しく捉えているといえるのだろうか

実は、注意深く定式化すれば、連続的な量の変化やアナログ原理に基づく情報処理も、或る意味ではやはり離散的な記号操作と同じ原則に支配された「計算」の一種と考えることができ、理論的に様々なことがわかっている。そのような連続世界の現象が計算装置としてもつ能力と限界はどこにあるのか、次の事項を中心に、基本的な考え方から最近の研究動向も含めて紹介する

・計算理論の考え方
・実数の表現
・アナログ計算
・誤差と頑健性


田中宗氏

  • ご略歴

田中 宗(たなか しゅう)
早稲田大学高等研究所 准教授
JSTさきがけ研究者(兼任)

2003年東京工業大学理学部物理学科卒業、2005年東京大学大学院理学系研究科修士課程修了、2008年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)。その後、東京大学物性研究所、近畿大学量子コンピュータ研究センター、東京大学大学院理学系研究科化学専攻、京都大学基礎物理学研究所を経て現職。量子アニーリング、統計力学、材料科学の研究に従事。2016年10月よりJSTさきがけ研究者を兼任

量子アニーリングの研究開発を加速させるため、産業界における多種多様な業種の方々との情報交換を積極的に行っております。様々な方から頂く刺激をもとに、日々挑戦しながら、楽しく研究活動を行っております

  • 講演概要

「量子アニーリングのこれまでとこれから -- ハード・ソフト・アプリ三方向からの協調的展開 --」

近年、「量子アニーリング」と呼ばれる量子情報処理技術が注目を集めています。量子アニーリングは組合せ最適化問題を高速かつ高精度に解くと期待されている量子情報処理技術です。1998年に東工大の門脇・西森によって理論的に提案された方法です。2011年、D-Waveと呼ばれる量子アニーリング専用機が商用マシンとして登場してから、脚光を浴びつつある技術です

さて、量子アニーリングやその周辺分野の研究開発はいま、どのように進んでいるのでしょうか?
国内ではどのような動きがあるのでしょうか?
そして将来、社会においてどのように活用されると期待されているのでしょうか?

これらについて紹介します


運営スタッフ

  • プログラム委員長    一杉裕志
  • 実行委員長       近藤昭雄
  • 会場          森下明
  • 広報宣伝        小菅昌克、堀賢人
  • 懇親会幹事       志田駿弥
  • 質疑応答マイク     ガルシア ユウジ、政岡文平
  • 登壇者係、イベント告知 川村正春
  • 写真撮影        門前一馬
  • ドワンゴ        山本麻央
  • ドワンゴ        上野道彦
  • 司会          さかき漣

全脳アーキテクチャ勉強会オーガナイザー

◎ 産業技術総合研究所 人工知能研究センター脳型人工知能研究チーム 一杉裕志

1990年東京工業大学大学院情報科学専攻修士課程修了。1993年東京大学大学院情報科学専攻博士課程修了。博士(理学)。同年電子技術総合研究所(2001年より産業技術総合研究所)入所。プログラミング言語、ソフトウエア工学の研究に従事。2005年より計算論的神経科学の研究に従事。

「全脳アーキテクチャ解明に向けて」

◎ 株式会社ドワンゴ人工知能研究所 所長 山川宏

1987年3月東京理科大学理学部卒業。1992年東京大学で神経回路による強化学習モデル研究で工学博士取得。同年(株)富士通研究所入社後、概念学習、認知アーキテクチャ、教育ゲーム、将棋プロジェクト等の研究に従事。フレーム問題(人工知能分野では最大の基本問題)を脳の計算機能を参考とした機械学習により解決することを目指している。

http://ailab.dwango.co.jp/

◎ 東京大学 准教授 松尾豊

東京大学で、ウェブと人工知能、ビジネスモデルの研究を行っています。 ウェブの意味的な処理を人工知能を使って高度化すること、人工知能のブレークスルーをウェブデータを通じて検証することを目指しています。

http://ymatsuo.com/japanese/

全脳アーキテクチャ・イニシアティブ創設賛助会員

株式会社ドワンゴトヨタ自動車株式会社株式会社Nextremer株式会社PEZY Computingパナソニック株式会社株式会社IPパートナーズ株式会社東芝
全脳アーキテクチャ・イニシアティブでは、賛助会員を募集しております。賛助会員に登録いただきますと、当サイトに貴団体ロゴとホームページへのリンク掲載や、各種イベントの優先参加など、さまざまな特典がございます。詳しくは、こちらをご覧ください。

その他関連情報

これまでに開催された勉強会の内容

第18回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 全脳規模計算

  • 全脳シミュレーション
  • 時間領域アナログ方式で脳の演算効率に迫る

第17回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 失語症と発達性ディスレクシア ~

第16回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 人工知能は意味をどう獲得するのか ~

  • ヒト大脳皮質における意味情報表現
  • 画像キャプションの自動生成

第15回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 知能における進化・発達・学習 ~

第14回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 深層学習を越える新皮質計算モデル ~

  • 大脳新皮質のマスターアルゴリズムの候補としての Hierarchical Temporal Memory (HTM) 理論
  • サル高次視覚野における物体像の表現とそのダイナミクス
  • 勉強会概要と発表資料

第13回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ コネクトームと人工知能 ~

第12回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 脳の学習アーキテクチャー ~

第11回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ Deep Learning の中身に迫る ~

  • 深層学習の学習過程における相転移
  • Deep Neural Networks の力学的解析
  • SkymindのDeep Learning への取り組み
  • 勉強会概要と発表資料

第10回 全脳アーキテクチャ勉強会 「全脳アーキテクチャのいま」~ 全脳アーキテクチャプロジェクトとそれをとりまく周辺の最新状況報告 ~

  • 全脳アーキテクチャの全体像
  • 人工知能の難問と表現学習
  • 全脳アーキテクチャと大脳皮質モデル BESOM の実用化研究の構想
  • 全脳アーキテクチャを支えるプラットフォーム
  • 人工知能・ロボット次世代技術開発
  • 汎用人工知能に向けた認知アーキテクチャが解決するべき知識の課題
  • 感情モデルと対人サービス
  • 若手の会の活動報告
  • 勉強会概要と発表資料

第9回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 実世界に接地する言語と記号 ~

  • 脳内視覚情報処理における物体表現の理解を目指して ~ Deep neural network の利用とブレイン・マシン・インタフェースへの応用 ~
  • 記号創発ロボティクス ~内部視点から見る記号系組織化への構成論的アプローチ~
  • 脳科学から見た言語の計算原理
  • 勉強会概要と発表資料

第8回 全脳アーキテクチャ勉強会 時系列データ ~ 脳と機械学習技術は時間をどう扱うのか ~

  • 脳における時間順序判断の確率論的最適化
  • 順序とタイミングの神経回路モデル
  • 深層学習によるロボットの感覚運動ダイナミクスの学習
  • 勉強会概要と発表資料

第7回 全脳アーキテクチャ勉強会 感情 ~ 我々の行動を支配する価値の理解にむけて ~

  • 感情の進化 ~ サルとイヌに見られる感情機能 ~
  • 情動の神経基盤 ~ 負情動という生物にとっての価値はどのように作られるか? ~
  • 感情の工学モデルについて ~ 音声感情認識及び情動の脳生理信号分析システムに関する研究 ~
  • 勉強会概要と発表資料

第6回 全脳アーキテクチャ勉強会 統合アーキテクチャー ~ 神経科学分野と AI 分野の研究蓄積の活用に向けて ~

  • 分散と集中:全脳ネットワーク分析が示唆する統合アーキテクチャ
  • 脳の計算アーキテクチャ:汎用性を可能にする全体構造
  • 認知機能実現のための認知アーキテクチャ
  • 勉強会概要と発表資料

第5回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 意思決定 深いゴール探索と深い強化学習の技術をヒントにして、前頭前野の機構の解明を目指す ~

  • Deep Learning とベイジアンネットと強化学習を組み合わせた機構による、 前頭前野周辺の計算論的モデルの構想
  • BDI ― モデル、アーキテクチャ、論理 ―
  • 強化学習から見た意思決定の階層
  • 勉強会概要と発表資料

第4回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 機械学習と神経科学の融合の先に目指す超知能 ~

  • 全脳アーキテクチャ主旨説明
  • AI の未解決問題と Deep Learning
  • 脳の主要な器官の機能とモデル
  • 脳をガイドとして超脳知能に至る最速の道筋を探る
  • 自然な知覚を支える脳情報表現の定量理解
  • 脳型コンピュータの可能性
  • 勉強会概要と発表資料

第3回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 海馬:脳の自己位置推定と地図作成のアルゴリズム ~

  • 「SLAM の現状と鼠の海馬を模倣した RatSLAM」
  • 「海馬神経回路の機能ダイナミクス」
  • 「人工知能 (AI) 観点から想定する海馬回路の機能仮説」
  • 勉強会概要と発表資料

第2回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 大脳皮質と Deep Learning ~

  • 「大脳皮質と Deep Learning」
  • 「視覚皮質の計算論的モデル ~ 形状知覚における図地分離と階層性 ~」
  • 「Deep Learning 技術の今」
  • WBA の実現に向けて: 大脳新皮質モデルの視点から
  • 勉強会概要と発表資料

第1回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 機械学習と神経科学の融合の先に目指す超知能 ~

  • 勉強会開催の主旨説明
  • AI の未解決問題と Deep Learning
  • 脳の主要な器官の機能とモデル
  • 脳を参考として人レベル AI を目指す最速の道筋
  • 勉強会概要と発表資料

全脳アーキテクチャ勉強会の開始背景(2013年12月)

人間の脳全体構造における知的情報処理をカバーできる全脳型 AI アーキテクチャを工学的に実現できれば、人間レベル、さらにそれ以上の人工知能が実現可能になります。これは人類社会に対して、莫大な富と利益をもたらすことが予見されます。例えば、検索や広告、自動翻訳や対話技術、自動運転やロボット、そして金融や経済、政治や社会など、幅広い分野に大きな影響を与えるでしょう。

私達は、この目的のためには、神経科学や認知科学等の知見を参考としながら、機能的に分化した脳の各器官をできるだけ単純な機械学習器として解釈し、それら機械学習器を統合したアーキテクチャを構築することが近道であると考えています。

従来において、こうした試みは容易ではないと考えられてきましたが、状況は変わりつつあります。すでに、神経科学分野での知見の蓄積と、計算機速度の向上を背景に、様々な粒度により脳全体の情報処理を再現/理解しようとする動きが欧米を中心に本格化しています。 また Deep Learning などの機械学習技術のブレークスルー、大脳皮質ベイジアンネット仮説などの計算論的神経科学の進展、クラウドなどの計算機環境が充実してきています。

こうした背景を踏まえるならば、全脳型 AI アーキテクチャの開発は世界的に早々に激化してくる可能性さえあります。 そこで私達は、2020年台前半までに最速で本技術を実現できるロードマップを意識しながら、この研究の裾野を広げていく必要があると考えています。 そしてこのためには、情報処理技術だけでなく、ある程度のレベルにおいて神経科学等の関連分野の知見を幅広く理解しながら、情熱をもってこの研究に挑む多くの研究者やエンジニアの参入が必要と考えています。

コミュニティについて
全脳アーキテクチャ勉強会

全脳アーキテクチャ勉強会

全脳アーキテクチャ勉強会は、人間のように柔軟汎用な人工知能の実現に興味のある研究者、脳に興味のあるエンジニア、関連分野(神経科学、認知科学等)の研究者間での交流を促進し、全脳アーキテクチャを実現するために発足されました。

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