神奈川県川崎市幸区堀川町72番地34
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懇親会は【懇親会】第19回 全脳アーキテクチャ勉強会 よりお申し込み下さい |
脳はアナログ計算機であり、アナログ計算機とデジタル計算機は理論的にどのような違いがあるのか、デジタル計算機の能力を超えるとしたらどのような前提が必要でしょうか。
また、脳はおそらく複数の機械学習アルゴリズムを巧妙に組み合わせた情報処理装置であり、脳の機能を再現させるためには機械学習アルゴリズムを高速に動作させる技術が必要です。
アナログ計算や、最近注目を集める量子計算は、機械学習技術の高速化にどう役立つ可能性があるでしょうか。これらの話題ついて、専門の先生方にご講演していただき、理解を深めようというのが今回の目的です。
時間 | 内容 | 講演者 |
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17:50 | 開場 | |
18:30 | 株式会社 東芝様よりごあいさつ | |
18:35 | 趣旨説明 | 一杉裕志(産総研) |
18:40 | アナログ計算機と計算可能性 | 河村彰星(東京大学) |
19:20 | サポーター募集のお知らせ | |
19:25 | 休憩 | |
19:40 | 創設賛助会員様よりプレゼンテーション | 壹岐太一(Nextremer) |
19:45 | 量子アニーリングのこれまでとこれから | 田中宗(早稲田大学) |
20:25 | 全体討論 | |
20:40 | 終了 |
平成23年トロント大学計算機科学系博士課程修了(PhD)。東京大学情報理工学系研究科助教を経て27年より東京大学総合文化研究科講師。専門は計算量理論、数理論理学、情報数理、アルゴリズム工学
「アナログ計算機と計算可能性」
チューリング機械などによる計算可能性と計算量の理論は、情報処理を離散的・記号的操作の集まりと考えることで、実際のデジタル計算機の能力と限界について厳密な説明を与えている(強いチャーチのテーゼ)。一方、自然界でなされる情報処理全般を考えるならば、連続的に変化する実数値の物理量を用いることで、記号的処理を超えた強力な計算ができるかもしれないという考えもあり得るだろう。伝統的な計算理論は、このような広い意味での情報処理の限界をも、正しく捉えているといえるのだろうか
実は、注意深く定式化すれば、連続的な量の変化やアナログ原理に基づく情報処理も、或る意味ではやはり離散的な記号操作と同じ原則に支配された「計算」の一種と考えることができ、理論的に様々なことがわかっている。そのような連続世界の現象が計算装置としてもつ能力と限界はどこにあるのか、次の事項を中心に、基本的な考え方から最近の研究動向も含めて紹介する
・計算理論の考え方
・実数の表現
・アナログ計算
・誤差と頑健性
田中 宗(たなか しゅう)
早稲田大学高等研究所 准教授
JSTさきがけ研究者(兼任)
2003年東京工業大学理学部物理学科卒業、2005年東京大学大学院理学系研究科修士課程修了、2008年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)。その後、東京大学物性研究所、近畿大学量子コンピュータ研究センター、東京大学大学院理学系研究科化学専攻、京都大学基礎物理学研究所を経て現職。量子アニーリング、統計力学、材料科学の研究に従事。2016年10月よりJSTさきがけ研究者を兼任
量子アニーリングの研究開発を加速させるため、産業界における多種多様な業種の方々との情報交換を積極的に行っております。様々な方から頂く刺激をもとに、日々挑戦しながら、楽しく研究活動を行っております
「量子アニーリングのこれまでとこれから -- ハード・ソフト・アプリ三方向からの協調的展開 --」
近年、「量子アニーリング」と呼ばれる量子情報処理技術が注目を集めています。量子アニーリングは組合せ最適化問題を高速かつ高精度に解くと期待されている量子情報処理技術です。1998年に東工大の門脇・西森によって理論的に提案された方法です。2011年、D-Waveと呼ばれる量子アニーリング専用機が商用マシンとして登場してから、脚光を浴びつつある技術です
さて、量子アニーリングやその周辺分野の研究開発はいま、どのように進んでいるのでしょうか?
国内ではどのような動きがあるのでしょうか?
そして将来、社会においてどのように活用されると期待されているのでしょうか?
これらについて紹介します
1990年東京工業大学大学院情報科学専攻修士課程修了。1993年東京大学大学院情報科学専攻博士課程修了。博士(理学)。同年電子技術総合研究所(2001年より産業技術総合研究所)入所。プログラミング言語、ソフトウエア工学の研究に従事。2005年より計算論的神経科学の研究に従事。
1987年3月東京理科大学理学部卒業。1992年東京大学で神経回路による強化学習モデル研究で工学博士取得。同年(株)富士通研究所入社後、概念学習、認知アーキテクチャ、教育ゲーム、将棋プロジェクト等の研究に従事。フレーム問題(人工知能分野では最大の基本問題)を脳の計算機能を参考とした機械学習により解決することを目指している。
東京大学で、ウェブと人工知能、ビジネスモデルの研究を行っています。 ウェブの意味的な処理を人工知能を使って高度化すること、人工知能のブレークスルーをウェブデータを通じて検証することを目指しています。
全脳アーキテクチャ・イニシアティブでは、賛助会員を募集しております。賛助会員に登録いただきますと、当サイトに貴団体ロゴとホームページへのリンク掲載や、各種イベントの優先参加など、さまざまな特典がございます。詳しくは、こちらをご覧ください。
人間の脳全体構造における知的情報処理をカバーできる全脳型 AI アーキテクチャを工学的に実現できれば、人間レベル、さらにそれ以上の人工知能が実現可能になります。これは人類社会に対して、莫大な富と利益をもたらすことが予見されます。例えば、検索や広告、自動翻訳や対話技術、自動運転やロボット、そして金融や経済、政治や社会など、幅広い分野に大きな影響を与えるでしょう。
私達は、この目的のためには、神経科学や認知科学等の知見を参考としながら、機能的に分化した脳の各器官をできるだけ単純な機械学習器として解釈し、それら機械学習器を統合したアーキテクチャを構築することが近道であると考えています。
従来において、こうした試みは容易ではないと考えられてきましたが、状況は変わりつつあります。すでに、神経科学分野での知見の蓄積と、計算機速度の向上を背景に、様々な粒度により脳全体の情報処理を再現/理解しようとする動きが欧米を中心に本格化しています。 また Deep Learning などの機械学習技術のブレークスルー、大脳皮質ベイジアンネット仮説などの計算論的神経科学の進展、クラウドなどの計算機環境が充実してきています。
こうした背景を踏まえるならば、全脳型 AI アーキテクチャの開発は世界的に早々に激化してくる可能性さえあります。 そこで私達は、2020年台前半までに最速で本技術を実現できるロードマップを意識しながら、この研究の裾野を広げていく必要があると考えています。 そしてこのためには、情報処理技術だけでなく、ある程度のレベルにおいて神経科学等の関連分野の知見を幅広く理解しながら、情熱をもってこの研究に挑む多くの研究者やエンジニアの参入が必要と考えています。
全脳アーキテクチャ勉強会は、人間のように柔軟汎用な人工知能の実現に興味のある研究者、脳に興味のあるエンジニア、関連分野(神経科学、認知科学等)の研究者間での交流を促進し、全脳アーキテクチャを実現するために発足されました。 2018年6月以降のイベント ⇒ https://wba-meetup.connpass.com 主催:全脳アーキテクチャ・イニシアティブ
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