神奈川県川崎市中原区下沼部1753番地NEC玉川ルネッサンスシティホール
全脳アーキテクチャの研究アプローチでは「脳全体のアーキテクチャに学び人間並みの汎用人工知能を創る」というミッション・ステートメントを掲げています.本勉強会は,この研究を推進するための人材育成の場を提供しています.
2013年12月19日の初回当時からみると人工知能技術の進展に対する期待感の高まりをうけ,様々なAI関連研究プロジェクトが模索/設立されつつあります.そうした中で我々も全脳アーキテクチャをはじめとするAIのための研究人材の育成を志すNPOとして8月に向けて全脳アーキテクチャ・イニシアチブ(WBAI)の設立準備を本格化しております.
そこで今回は10回目を迎えるにあたり,「全脳アーキテクチャのいま」をテーマとして本勉強会の原点に立ち返りつつ,約1年半の歩みを主要関係者7名のショートトークの中で語る勉強会を企画しました.
懇親会費は、お一人様3,000円となります。勉強会会場での受付時に懇親会費のお支払いお願いいたします。その際入場チケットをお渡しします。
ドワンゴ人工知能研究所所長山川宏氏と共著にて本勉強会の報告書作成にご協力いただくレポーターを募集しております。報告書の分量は4000~7000字程度とし,ドワンゴ人工知能研究所のテクニカル・レポートとして発行する予定です。
満席の場合でも勉強会の協力参加者として出席できますので、ご協力をいただける方は本ページのお問い合わせよりご連絡ください。
本勉強会は、ニコニコ生放送にて各講演者の講演と全体討論を配信予定です。ニコニコ生放送にてご覧頂けます。
(都合により、予定を変更いたします)
本勉強会に会場提供をして下さった日本電気株式会社様よりご挨拶頂きます。
こちらの講演概要については、順次公開予定です。
こちらの講演概要については、順次公開予定です。
最初にドワンゴ人工知能研究所が関与する研究の現状,および今後の方向性を山川氏に代わって簡単に紹介する。次に、産総研での BESOM 実用化研究の構想について述べる。BESOM は大脳皮質に関する知見をもとに開発中の機械学習技術である。
BESOM は制限付きベイジアンネットを用いた一種の Deep Learning であり、ベイジアンネットの特性から事前知識の作り込みが容易、欠損データや半教師あり学習に強い、といった性質が期待される。今後2年以内の BESOM の実用化を目指すとともに、その応用として、視覚野を模倣した画像理解システムと言語野を模倣した言語理解システムの実現を目指す。
全脳アーキテクチャ・アプローチをたどって汎用人工知能の完成に至るまでには、今
後15年以上に渡る長期の取り組みが必要となるだろう。この活動を支援して基盤
的な基礎研究や人材育成に取り組む組織としてNPO「全脳アーキテクチャ・イニシアティブ(WBAI)」の設立を準備中である。本発表では、WBAIを取り巻く様々な活動のうち、特にソフトウエアプラットフォームBriCA (Brain-inspired Computing Architecture)の設計と開発状況に力点を置き報告する。
*本講演に関してはニコニコ生放送はございません。
脳型の計算手法では,知識はニューロン同士の結合の強さなどによって表現され,分散して保持される.これは分散表象と呼ばれ,人間が使っている記号化された知識との関係が分かりづらいという問題点が知られている.汎用人工知能を実現するためには,人間から知識を獲得していく必要があるため,認知アーキテクチャによって,記号化された知識と分散表象の間を変換するメカニズムがサポートされなければならない.本講演では,認知アーキテクチャがどのようにこの問題を解決するのかについて考えていく.
汎用知能の一つの応用は,職場で人と協働し,家庭で人を支援する,対人サービス領域であろう.そこでは,汎用知能にはユーザーが求めるものを必要なタイミングで提供することが求められる.ユーザーが求めるものを知るには,汎用知能は人間が何を知り,何を考え,どう感じているか,すなわちユーザーの心の動きを推定する必要がある.このような人間の心の動きのうち,知的部分は一般的な「知能」で説明できようが,その背後で「価値」を与える感情については,その研究は途上にある.本講演は,現在進行しているコミュニケーション場面における人間の心の動きの推定と働きかけのダイナミクスについて説明し,今後の展開について考える.
全脳アーキテクチャ研究に携わるためには、機械学習や人工知能、生理学や計算論神経科学など幅広い知識が要求されています。全脳アーキテクチャ勉強会はこれまで最先端の関連技術について多岐にわたるコンテンツが取り上げられてきました。一方で全脳アーキテクチャ若手の会は、本体の勉強会でカバーしきれないニーズに答えるべく、機械学習に関する基礎的な勉強会や、脳モデルに関するディスカッション、交流会などを行ってまいりました。また今年9月には全脳アーキテクチャに関するハッカソンを開催いたします。若手の会という名前でありながらも、現在幅広い立場の方々にご参加いただいております。今回は若手の会のこれまでの活動と、今後の活動予定について紹介する予定です。
本勉強会全体を通じての総括を行います。
会場近辺のお店で、有志による懇親会を行います。
1990年東京工業大学大学院情報科学専攻修士課程修了。1993年東京大学大学院情報科学専攻博士課程修了。博士(理学)。同年電子技術総合研究所(2001年より産業技術総合研究所)入所。プログラミング言語、ソフトウエア工学の研究に従事。2005年より計算論的神経科学の研究に従事。
1987年3月東京理科大学理学部卒業。1992年東京大学で神経回路による強化学習モデル研究で工学博士取得。同年(株)富士通研究所入社後、概念学習、認知アーキテクチャ、教育ゲーム、将棋プロジェクト等の研究に従事。フレーム問題(人工知能分野では最大の基本問題)を脳の計算機能を参考とした機械学習により解決することを目指している。
東京大学で、ウェブと人工知能、ビジネスモデルの研究を行っています。 ウェブの意味的な処理を人工知能を使って高度化すること、人工知能のブレークスルーをウェブデータを通じて検証することを目指しています。
人間の脳全体構造における知的情報処理をカバーできる全脳型AIアーキテクチャを工学的に実現できれば、人間レベル、さらにそれ以上の人工知能が実現可能になります。これは人類社会に対して、莫大な富と利益をもたらすことが予見されます。例えば、検索や広告、自動翻訳や対話技術、自動運転やロボット、そして金融や経済、政治や社会など、幅広い分野に大きな影響を与えるでしょう。
私達は、この目的のためには、神経科学や認知科学等の知見を参考としながら、機能的に分化した脳の各器官をできるだけ単純な機械学習器として解釈し、それら機械学習器を統合したアーキテクチャを構築することが近道であると考えています。
従来において、こうした試みは容易ではないと考えられてきましたが、状況は変わりつつあります。すでに、神経科学分野での知見の蓄積と、計算機速度の向上を背景に、様々な粒度により脳全体の情報処理を再現/理解しようとする動きが欧米を中心に本格化しています。 またDeep Learning などの機械学習技術のブレークスルー、大脳皮質ベイジアンネット仮説などの計算論的神経科学の進展、クラウドなどの計算機環境が充実してきています。
こうした背景を踏まえるならば、全脳型AIアーキテクチャの開発は世界的に早々に激化してくる可能性さえあります。 そこで私達は、2020年台前半までに最速で本技術を実現できるロードマップを意識しながら、この研究の裾野を広げていく必要があると考えています。 そしてこのためには、情報処理技術だけでなく、ある程度のレベルにおいて神経科学等の関連分野の知見を幅広く理解しながら、情熱をもってこの研究に挑む多くの研究者やエンジニアの参入が必要と考えています。
全脳アーキテクチャ勉強会は、人間のように柔軟汎用な人工知能の実現に興味のある研究者、脳に興味のあるエンジニア、関連分野(神経科学、認知科学等)の研究者間での交流を促進し、全脳アーキテクチャを実現するために発足されました。 2018年6月以降のイベント ⇒ https://wba-meetup.connpass.com 主催:全脳アーキテクチャ・イニシアティブ
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