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申し込み受付は終了しました
全脳アーキテクチャ勉強会では,毎回脳の機能の一部に注目し,神経科学,機械学習などの関連分野の専門家をお呼びし,脳の機能の実現方法の何がわかっていて何がわかっていないかを明らかにしていきます.
今回のテーマは「実世界に接地する言語と記号」です.
まず背景として,言語を扱いうる知能を実現するためには,高次の概念やその関係を抽出し,それを記号と結びつけた上で,文法等に従った記号操作を行う能力が求められると思われます.しかし,こうした能力を工学的に実現するのは容易ではなく,現状の人工知能や機械学習における現実世界のデータと記号や言語とのつながりは,人間に比べて極めて貧弱なものです.
しかし近年においては,神経科学の知見が急速に蓄積され,深層学習からは基本的な概念の獲得に成功するだけでなく,文法を扱う試みなども始まっています.そこで,今回の勉強会では,こうした背景を踏まえ,「実世界に接地する言語と記号」を主たるテーマとして開催します.
日 時:2015年2月4日(水) 18:00~21:00 (開場: 17:40~19:00)
場 所:グラントウキョウサウスタワー 33FセミナールームE
定 員:200名(定員に達し次第締め切らせて頂きます)
参加費:無料
申込方法:本イベントに参加登録のうえ,当日会場受付にてお名前またはチケットをご提示下さい。
【2/3 21:30追記】レポーター協力の募集は締め切りました。ご協力頂いた皆様、ありがとうございます!
前回に引き続き,ドワンゴ人工知能研究所所長山川宏氏と共著にて本勉強会の報告書作成にご協力いただくレポーターを募集いたします.
報告書の分量は4000~7000字程度とし,ドワンゴ人工知能研究所のテクニカル・レポートとして発行する予定です.
満席の場合でも協力参加者として出席できますので、ご協力をいただける方は本ページのお問い合わせよりご連絡ください.
今回の勉強会から、ニコニコ生放送にて各講演者の講演と全体討論を配信します。
ニコニコ生放送で下記のページでご覧いただけます。
ニコニコ生放送でみる
視覚情報は,大脳皮質の各視覚領野において階層的に処理され,物体認識を生み出すに至ると考えられている.しかし,中~高次視覚野でどのような情報符号化が行われているのか未だ明らかではない.こうしたなか,画像認識研究で飛躍的に進歩している,大規模な多層ニューラルネットワーク(DNN)を用いたアプローチが注目される.本発表では,DNN各 層の視覚情報表現とサルの脳から記録した神経活動パターンを比較することで,DNNの高次層の情報表現が,下側頭葉の神経細胞による情報表現に類似していることを示し,さらに,自然言語における物体概念表現の類似性を示す.こうした結果をもとに,視覚的メタファーの神経基盤について議論するとともに,神経情報から想起している視覚イメージを復号化するブレイン・マシン・インタフェース技術への応用研究を報告する.
人を含んだ創発システムの中でも重要なものに記号創発システムがある.記号系とは形成された概念や語彙,文法,語用といった言語的知識を含む.これらは,人間の身体的・社会的経験に基づいた認知発達過程を通して,また,記号論的な相互作用を通して,ボトムアップに形成される創発的存在である.このような記号創発システムのダイナミクスを構成論的に理解することは,人間とコミュニケーションするロボットを作る上でも,人間の発達過程や文化を理解する上でも重要である.本発表では,記号創発システムをロボットを用いて議論するために,我々が展開する記号創発ロボティクスの研究領域について概説する.また,具体的な研究テーマとしてのマルチモーダル物体概念形成及び言語獲得や,時系列データの二重分節解析に関する研究成果に関しても報告する.
言語は人間の脳に備わる本能であり,文法に基づいて文の「木構造」が生成される.これまでの脳研究で,文を理解している時の脳活動を測ることにより,文法に特化した場所(文法中枢)が明らかになっている.最近我々のグループは,文法中枢を含む複数の脳部位(言語野)の活動が,文の木構造の「併合度」に従って変化することを見出した【PLOS ONE 8, e56230, 1-16 (2013)】.講演では,脳における言語の計算原理について議論したい.
実世界に接地する言語や記号を,人間並みに扱い得る人工システムの実現にむけての課題と,人間の脳がそれをどのように実現しているか等について議論する.
会場にて全脳アーキテクチャ勉強会オーガナイザーや発表者の方々と、直接フリーディスカッションや情報交換などが行える自由時間を設けます。
会場近辺のお店で、有志による懇親会を行います。
1990年東京工業大学大学院情報科学専攻修士課程修了。1993年東京大学大学院情報科学専攻博士課程修了。博士(理学)。同年電子技術総合研究所(2001年より産業技術総合研究所)入所。プログラミング言語、ソフトウエア工学の研究に従事。2005年より計算論的神経科学の研究に従事。
1987年3月東京理科大学理学部卒業。1992年東京大学で神経回路による強化学習モデル研究で工学博士取得。同年(株)富士通研究所入社後、概念学習、認知アーキテクチャ、教育ゲーム、将棋プロジェクト等の研究に従事。フレーム問題(人工知能分野では最大の基本問題)を脳の計算機能を参考とした機械学習により解決することを目指している。
東京大学で、ウェブと人工知能、ビジネスモデルの研究を行っています。 ウェブの意味的な処理を人工知能を使って高度化すること、人工知能のブレークスルーをウェブデータを通じて検証することを目指しています。
人間の脳全体構造における知的情報処理をカバーできる全脳型AIアーキテクチャを工学的に実現できれば、人間レベル、さらにそれ以上の人工知能が実現可能になります。これは人類社会に対して、莫大な富と利益をもたらすことが予見されます。例えば、検索や広告、自動翻訳や対話技術、自動運転やロボット、そして金融や経済、政治や社会など、幅広い分野に大きな影響を与えるでしょう。
私達は、この目的のためには、神経科学や認知科学等の知見を参考としながら、機能的に分化した脳の各器官をできるだけ単純な機械学習器として解釈し、それら機械学習器を統合したアーキテクチャを構築することが近道であると考えています。
従来において、こうした試みは容易ではないと考えられてきましたが、状況は変わりつつあります。すでに、神経科学分野での知見の蓄積と、計算機速度の向上を背景に、様々な粒度により脳全体の情報処理を再現/理解しようとする動きが欧米を中心に本格化しています。 またDeep Learning などの機械学習技術のブレークスルー、大脳皮質ベイジアンネット仮説などの計算論的神経科学の進展、クラウドなどの計算機環境が充実してきています。
こうした背景を踏まえるならば、全脳型AIアーキテクチャの開発は世界的に早々に激化してくる可能性さえあります。 そこで私達は、2020年台前半までに最速で本技術を実現できるロードマップを意識しながら、この研究の裾野を広げていく必要があると考えています。 そしてこのためには、情報処理技術だけでなく、ある程度のレベルにおいて神経科学等の関連分野の知見を幅広く理解しながら、情熱をもってこの研究に挑む多くの研究者やエンジニアの参入が必要と考えています。
全脳アーキテクチャ勉強会は、人間のように柔軟汎用な人工知能の実現に興味のある研究者、脳に興味のあるエンジニア、関連分野(神経科学、認知科学等)の研究者間での交流を促進し、全脳アーキテクチャを実現するために発足されました。 2018年6月以降のイベント ⇒ https://wba-meetup.connpass.com 主催:全脳アーキテクチャ・イニシアティブ
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